持ち家と賃貸はどっちが良いのか?どっちが得なのか?
ネットでも常に論争が繰り返され、マウント合戦が終わらないこの話題について、実際にマイホーム購入を決断した私の意見をまとめます。
マイホーム購入に踏ん切りがつかない方の後押し?参考になれば幸いです!
目次
終わらない「持ち家」vs「賃貸」論争
ざっと検索しただけでも、山のようにコラム記事が出てくる「持ち家vs賃貸論争」
完全なるイデオロギー論争となっており、もはやどちらも「自分の選択が正しかったと思いたい」だけです。
以下に、最近の記事と簡単な結論を紹介します。
【デイリー新潮】「持ち家vs賃貸」論争、ついに決着? 「差額は75万円」というリサーチ結果が
【結論】首都圏の家に30代から50年住んだ場合、賃貸のほうが75万円安く済む(ただし住宅ローン減税や土地の資産価値は考慮せず)
【LIMO】一人暮らしの高齢者、持ち家がないとどうなる?孤独死や家賃滞納のリスクも
【結論】高齢者の賃貸暮らしは家賃負担で詰む。貸主も高齢者は嫌がるから家は確保しておけ
【finasee】何年住めば「持ち家」の方がお得? 持ち家vs賃貸を公的データで比較
【結論】同程度の物件に住むと、30年程度で持ち家の方がお得になる(ただし固定資産税や都市計画税は考慮せず)」
【ゲンダイ】「賃貸より持ち家」の人が犯している「致命的な勘違い」…簡単に“損得”を判断できない理由
【結論】長期的には持ち家の方がお得だが、離婚や災害リスクを考慮すると安心とは言えない。結局ライフスタイルの問題だから論争は無意味
論争の無意味さについて
最後に紹介したゲンダイのコラムにある通り、結局は個人のライフスタイルの問題ですから比較自体が無意味です。
どちらの方が安く済むといくら計算したところで、例えば「有名店のラーメン1000円より、カップラーメン200円の方が800円お得!」という比較に意味があるでしょうか?
人間が価値を感じるものは、お金だけでは無いのです。
- 「マイホームがほしいから買う」
- 「賃貸のほうが気楽だからいい」
これは完全なる個々人の価値観やライフスタイルの問題なので、どちらが得かと考えても仕方ありません。
にも関わらずこの論争が千年戦争の様相を呈しているのは、まさに先程言ったように「自分の選択が正しかったと思いたい」人が多いからでしょうね。
私が「持ち家」を選んだ理由
- 家賃がもったいないと思うから
- 老後の住処を確保したいから
- 騒音や汚れを気にせず子育てしたいから
- マイホームがほしいから(完全に趣味)
家賃がもったいないと思うから
30年間毎月お金を払い続けた結果、持ち家なら土地と家が完全に自分のものになりますが、賃貸では何も残りません。
「何も残らないのが気楽で良いのだ」という向きもありますが、どうしても私は無駄に思えてしまうのです。
いざとなったら売って現金化できる、子どもに相続して少しは助けになるような立地を選んでおけば、ローン完済後の力強い資産として残ってくれます。
老後の住処を確保したいから
現在のじーさんばーさん達が年金ぐらしでやっていけているのは、持ち家比率が高いことと無関係ではありません。
ゲンダイによると、2022年時点で70代の持ち家比率は約9割だそうです。
https://gendai.media/articles/-/100294
仕事も引退して年金生活になったあとに、毎月家賃負担が発生するのはかなり大変です。
さらに前傾の記事でも紹介されていたように、高齢者になるとそもそも貸主に嫌がられます。
自分が不動産オーナーだったとしても、高齢者に孤独死されたら事故物件になるし、失火でもされたら本当にたまりません。
出来ることなら、高齢者には貸したくないのが本音でしょう。
結果的に高齢者が借りられる物件は、若者やファミリーが集まらない不人気物件だけとなり、QOLがかなり低下するリスクがあります。
騒音や汚れを気にせず子育てしたいから
ちょうど子どもも出来たことですし、マイホームで子育てしたいという願望があります。
上下左右の隣人に気を使うこと無く、子どもがハイハイしたり走り回ったりするのを止める必要もないのは、子育て上かなりのストレス軽減になりますよね。
小さい子どもなら家を汚したり落書きしたりもするでしょうが、それもマイホームなら数十年後まで残る家族の思い出になりそうです。
マイホームがほしいから(完全に趣味)
この辺は完全に趣味・価値観の問題ですね。
マイホームを好きなように作りたい。庭で家庭菜園がしたい。大きなベランダでプールをやりたい。
こんな願望がある方は、損得など考えず持ち家を買うべきでしょう。
住宅ローンは危険な借金なのか?
- これほど金利の安い借金はない
- 住宅ローン減税を考えればお得
- 金を借りているか家を借りているかの違いだけ
「住宅ローンで数千万円の借金を背負うのはハイリスクすぎる」という意見もあります。
確かに資産家でもない一般人が、いきなりマイホームのために30年以上もかけて払う住宅ローンを背負うのは危険であるとも思えますね。
しかし冷静に考えてみると、そうそうハイリスクでも無い事がわかります。
これほど金利の安い借金はない
30年以上もかけて払う借金を、年利1%以下で借りられる日本人は相当に恵まれています。
借金自体が問答無用のリスクと考える人には向きませんが、低金利(=低コスト)で借りられる借金で「住宅」という大きな資産を手に入れられるのは、リスクリワードから見て悪くない投資だと思います。
確かに変動金利はリスクが大きいですが、この低金利時代に固定金利で組んでしまった人は、長期的に見て相当ローリスク・ハイリターンな買い物をしていると思いますよ。
住宅ローン減税を考えればお得
2023年現在であれば、住宅ローン減税を活用できます。
一条工務店のような長期優良住宅であれば、最大4500万円のローン残高に年率0.7%の減税が13年間なされるため、4500万×0.7=31.5万円が還付されます。
つまり、毎年31.5万円可処分所得が増えるということ。
金利が1.5%だったとしても、減税分を含めたら実質0.8%
金利0.7%以下なら、なんと減税による還付額の方が金利より大きくなります。
金を借りているか家を借りているかの違いだけ
「住宅ローンは大きなリスク」と考える人が多いですが、ずっと賃貸にもそれなりにリスクがあります。
- 金を借りて家を買うか
- 金を借りずに家を借りるか
よく考えると、どちらも何かを「借りている」状態には変わりないわけで、金を借りるか家を借りるかの違いでしかありません。
そして金か家かで比較すると、家のほうが「住める」という実態上の価値がある分優位であるとも考えられるのです。
金があれば家は借りられると思いますが、前述の高齢者問題から考えると、ずっとそうとも言えません。
金を借りている状態はローン完済すれば終わりますが、家を借りている状態は何らかの手段で持ち家を手に入れるか、死ぬか、ホームレスになるまでずっと続くわけです。
まとめ
- 持ち家vs賃貸論争はただのイデオロギー論争
- 個人的な価値観・趣味で持ち家を買うのは悪くない
- 住宅ローンは冷静に考えるとハイリスクとはいえない
持ち家に関する私の意見を、思いつくままに書いてみました。
数千万円の借金を背負ってマイホームを買うのはかなり大きな決断で、契約の前後は精神がナーバスになったりしますが、このように文章にまとめると落ち着くものです。
何度も書いているように、この論争は完全なるイデオロギー論争であるため、賃貸派の人を否定するものではありません。
賃貸派の方は賃貸派なりに説得力のある考えがあり、それはそれで良いのです。
この記事は、「持ち家を買いたいけど、賃貸派の言い分を聞いて不安になる…」という方の、背中を押せれば幸いと思って書きました。
ぜひ自信を持って、夢のマイホームを手に入れましょう!
本日は以上です。
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