一条工務店のキッチンは、グレイスキッチン・i-スタンダードキッチン・i-クオリティキッチンいずれも一条工務店オリジナルの商品です。
タカラやリンナイなどのメーカーから仕入れている訳ではなく、一条工務独自に開発しているため、融通が全然利きません。
標準の食洗機はパナソニック製のみであり、パナソニック製のなかから浅型・深型など選ぶことはできますが、ほかのメーカーの食洗機を入れることは基本的にできません。
別にパナソニック製の食洗機が悪いわけではないですが、どうしてもほかの食洗機を入れたい場合にはかなり面倒なことになります。
目次
リンナイのフロントオープン食洗機をどうしても入れたい
家を建てるにあたって、先輩施主のブログやSNSをチェックしまくるのは、だれでも通る道だと思います。
私は料理担当で、毎日の料理自体は半分趣味で楽しくやっていますが、洗い物がどうしても苦痛でした。
洗い物が増えるから、敬遠したくなるメニューもたくさんあります(揚げ物とか揚げ物とか揚げ物とか)
去年の冬には手が荒れまくってイボが沢山できてしまって苦労しましたし、新しい家が出来たら食洗機は絶対入れようと思っていたんです。
そして食洗機について様々な意見を見ていて、非常に多くの方が共通して主張している点がわかりました。
食洗機は可能な限り大きいのを入れろ
食洗機に限っては「大きいことは良いことだ」が完全に当てはまります。
大きければ大きいほど、食器も調理器具もシンクかごもノンストレスでぶち込み、スイッチオンでピカピカになるのです。
ところがパナソニックを始め日本のメーカーの食洗機は、なぜか容量の小さな引き出しタイプばかり!
食洗機に関しては、日本の家電メーカーは世界に比べて圧倒的に劣っています。
世界標準の食洗機は、ミーレやボッシュなどのフロントオープンタイプで、横幅は60cmが一般的でしょう。
私も最初はミーレやボッシュを検討しましたが、さすがに食洗機で50万オーバーはきつい
これに加えて納期が極めて不安定で、入居までに間に合わない可能性が大。
しかし国内メーカーでも、リンナイだけはフロントオープン型を生産しています。
横幅は45cmですが、そもそも日本の住宅にマッチしているのはこのサイズなのかも。
価格も20万円以下で海外製の半額以下となり、コスパ的にはかなり魅力的です。
このリンナイのフロントオープン型食洗機をどうしても入れたくて、一条工務店の担当さんに無理を言いました。
標準外の食洗機を入れる方法
一条工務店では標準外の食洗機を入れることは基本的にできませんが、やろうと思えば可能です。
その方法を説明します。
①標準食洗機を取り止め
②食洗機を自分で購入
ただこれだけです。
標準食洗機を取り止めすることで、本来食洗機が入る場所はキャビネットとなり、そこに自分で申し込んだ業者に食洗機を取り付けてもらいます。
一条工務店としては標準外の工事には対応しませんが、設計士さんに言っておけば「将来食洗機用の水道配管と電源を予め用意してもらう」ことは可能です。
つまりキャビネットの奥に、食洗機をつけるための電源と水道配管が隠れている状態ですね。
これなら食洗機設置の際に、新たに配管を引き回す必要はありません。
なお標準食洗機の取り止めによって、約60,000円が減額となります(金額は変動するので要確認)
しかしリンナイのフロントオープン食洗機は本体だけで100,000円を超えるので、数万円は持ち出しが必要になりますね。
これだけ書くと簡単にできそうですが、実際には問題もありました。
一条工務店で標準外食洗機を入れる際の注意点
- キッチン端キャビネットは撤去が難しい
- フロントパネルは取り寄せ不可
- キャビネット撤去費用が発生
キッチン端キャビネットは撤去が難しい
最大の問題は、一条工務店のキッチンでは標準の食洗機取り付け位置がキッチン端になる点です。
ここを一旦キャビネットにして、キャビネットを解体した上で新たな食洗機を取り付けるのですが、キッチン端キャビネットは解体が難しいのです。
なぜならキッチン端の場合、キャビネット自体がキッチンを支える柱の役目もしているため、キャビネットを解体したらキッチンの強度が保てなくなるからです。
一条工務店標準食洗機の場合、キャビネットを支える柱と食洗機が干渉しないよう上手いこと設計していると思われます。
しかし標準食洗機を取り止めてキャビネットにした場合、キャビネット解体を想定していないので、キッチンを支える柱と一体化してしまっているのです。
このため私が最初に頼んだ業者では、キャビネット解体困難のため設置を断られました。
2件目に頼んだ業者では、現地調査してなんとかやってみるとの事で受けてもらい、実際見に来た職人さんもかなり難儀していましたね。
最終的に、キャビネットとキッチンがつながっている部分だけを残し、キッチン内壁の一部を電ノコで切開して撤去しました。
これで何とかキッチンの強度を保ちつつ、食洗機を設置が完了。お疲れ様でした。
フロントパネルは取り寄せ不可
さて何とか設置できた食洗機は後付け感満載ですが、普通はフロントパネルもキッチンに合わせて制作します。
しかし一条工務店のキッチンは完全オリジナル商品であるため、フロントパネルだけを取り寄せることはできません。
このため食洗機のフロントパネルも、リンナイ標準のもののみ。
我が家のキッチンは「i-スタンダード ライトウォールナット」で、
食洗機のフロントパネルは「リンナイ つや消しベージュ」です。
どうしても後付け感はありますが、まあ個人的には許容範囲ですね。
キャビネット撤去処分費用が発生
設置業者にもよりますが、多くの場合はキャビネットの撤去費用が発生します。
一条工務店の標準食洗機を取り止めしたら、キャビネットにしてもらわなければいけません。
キャビネットなしで空っぽにしておくことは出来ないそうです。
業者にもよりますが、うちの場合キャビネット撤去処分は6,000円でした。
ただ良かった点もあって、撤去するキャビネットには一条工務店オリジナルのカトラリーケースが2セット入っています。
これは奥行き60cmで一条工務店のカップボードにもジャストフィットするので、余ったカトラリーケースは有効活用できます。
このカトラリーケースは仕切りが可動式でなかなか使い勝手がよいので、ぜひ活用してください。
なんとか入ったフロントオープン食洗機には大満足
紆余曲折を経てなんとか導入できたフロントオープン食洗機ですが、結果的には大満足です。
引き出し式ではありえない、圧倒的な収容力!
我が家では昼食分と夕食分をまとめて1回で洗っています。
26cmのフライパンも、カレーの大鍋も、炊飯器の釜もなんでも入るので最高ですね。
洗浄力も十分で、こびりついた汚れ以外は綺麗に落ちます。
なお乾燥モードもありますが、我が家では全く使っていません。
熱湯で洗浄するため、洗浄モードが終わった瞬間にオープンして放っておけば、熱々の蒸気とともに勝手に乾くからです。
食洗機は、明らかに生活のクオリティを向上させますね。
【結論】食洗機にこだわるなら一条工務店以外の選択肢も
一条工務店で標準外の食洗機を導入した話でした。
結果的に何とかできましたが、ほかのメーカーだったら何の苦労もなく、すんなり入れれたんだろうなと思うとなんだかなという感じです。
もちろん一条工務店を選んだ理由はキッチンだけではないので満足しているのですが、食洗機やキッチンまわりの設備にこだわりたい方は、そもそも一条工務店にこだわる必要が無いかも知れません。
普通の注文住宅メーカーなら、そもそもキッチンタイプから様々なメーカーを選ぶことができ、食洗機もコンロもカップボードもなんでも自由自在にできるでしょう。
そういった自由度の高さを重視するなら、一条工務店よりも適したメーカーがあるでしょう。
我が家ではタウンライフ家づくりで家造り計画を行い、床暖房や断熱性能など、家の性能に魅力を感じて一条工務店を選びました。
しかし一条工務店は、高性能の家を高すぎない価格で建てられる反面、外装内装の多くが規格化されており、注文住宅なのに自由度が低いのがデメリットです。
自由度が高く、家の性能が十分で、価格も予算内のメーカーがあれば、そちらでも十分検討対象になるはずです。
まだタウンライフ家づくりでハウスメーカーの調査をしたことがない方は、一度やってみてご自身の希望に合うメーカーがないか調べてみると良いですよ。
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