家づくりには流行り・廃りもありますが、機能的で普遍的だからこそ、ずっと支持され続けるものも少なくありません。
そんなキーワードのひとつが、「洗面所・脱衣所別」という間取り。
従来の日本の住宅の常識では、洗面所が浴室と隣接して脱衣所を兼ねており、それぞれを別にするという発想はありませんでした。
しかし、それがいつからか「洗面所・脱衣所を別々にした方が何かと便利だ」と誰もが気づき始め、すっかり憧れの間取りとして定着したのです。
とはいえ、通常は1つにまとめられている洗面所と脱衣所を別々にしたら、その分だけスペースを必要とし、限られた敷地内で間取りを圧迫してしまいます。
洗面所・脱衣所別は、延床面積が40坪も50坪もあるような大きな家だけでしか実現できないのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません!
この度、延床面積30坪の我が家で洗面所・脱衣所別を実現した間取りを紹介します!

目次
洗面所・脱衣所を別にするメリット
まずは、洗面所と脱衣所を別々するメリットを、実際に別々の家に住む私なりに解説します。
インスタやブログを見ていればいくらでも解説されていますが、実際に住んでみると非常に快適で便利であることがわかりますよ。
洗面所・脱衣所別のメリットは、主に以下の3つです。
- 誰かが入浴中でも洗面所を使える
- 脱衣所で室内干しがしやすい
- 洗面所を広く使えて収納力アップ
それぞれの内容を解説します。
誰かが入浴中でも洗面所を使える
まず一番に言われるメリットは、誰かが入浴中でも気兼ねなく洗面所を使えることです。
洗面所ではドライヤーをしたり歯磨きをしたりと用事が多いし、なによりタオル類や小物類をまとめて収納しているので、意外と洗面所に出入りする機会って多いんですよね。
特に長風呂マンが家族にいる場合、長時間にわたって洗面所が使用不可になるのは非常に不便です。
洗面所と脱衣所が一体化している場合、誰かが入浴中はなかなか洗面所に入るのは気を使いますよね。
家族なら別に良いだろという向きもありますが、入浴している側の女性は内心嫌がっているかも知れません。
また、機会は少なくても来客があった場合、さすがに家族と同じようにズケズケ入っていくわけにはいかないでしょう。
脱衣所で室内干しがしやすい
脱衣所には洗濯機を設置し、他にはバスタオルと洗濯かごくらいしか置くものがないため、室内干しの場所として使用しやすくなります。
いわゆるランドリールームで、脱衣所の天井に物干し竿を設置しておき、洗濯機から出してそのまま干せれば超便利!
しかも洗面所と分離されているから、来客が洗面所で手洗いをするときにも、扉を閉めておけば洗濯物を見られずにすみます。
これは実際に住んでみて感じた大きなメリットで、洗濯に関するQOLが劇的に上がりますね。
しかも一条工務店の家は全館床暖房だから、室内干しでもめちゃくちゃ乾くんです。

洗面所を広く使えて収納力アップ
洗面所と脱衣所を別々にすると、洗面所に洗濯機を置かないので、必然的に洗面所も広く使えるようになります。
一条工務店の目玉商品であるグレイスドレッサーを置いても、たった2畳の洗面所が広々としていますね。
グレイスドレッサーはこれでもかというほど収納力があるので、タオル類や洗剤類のストックなども余裕で飲み込んでくれます。
洗面所と脱衣所を別々にすることで、それぞれが余裕を持って広く使えるのは、住むうえでの快適性を大きく向上させてくれますね。
広い家でなくても洗面所・脱衣所別を実現する間取りのコツ
実際に、延床面積30坪の家で洗面所と脱衣所別を実現した我が家の事例を紹介します。
延床面積30坪ということは、1階は約15坪=30畳。
このうち16畳はリビングとすると、残りの14畳に洗面所・脱衣所・トイレ・階段・玄関スペース等を詰め込むことになります。
かなりタイトで不可能に近いように思えますが、以下のポイントを意識すると意外とイケるんです!
- それぞれ2畳程度とする
- 廊下を徹底的に削る
- 洗面所を通路にする
- 無駄な壁面を作らない
- (参考)2階リビングにする
それぞれの内容を解説します。
まず、洗面所と脱衣所はそれぞれ2畳程度と想定します。
これ以上広くする場合、よっぽど工夫しないと14畳内には収まりません。
2畳じゃ狭い!と思うかも知れませんが、あわせれば4畳ですからむしろ広いです。
そして、洗面所にはドレッサーだけ・脱衣所には洗濯機だけしか置かないので、十分すぎるほど余裕がありますよ。

廊下を徹底的に削る
間取りにおいて、最も無駄で削る余地のあるスペースは廊下です。
廊下とはただの通路であり、廊下自体を必要としている人はだれもいません。
廊下が無くても移動に支障がないのなら、廊下は無くてもいいのです。
ですから、廊下を徹底的に削ってスペースを捻出する。これが間取り作成の基本です。
洗面所を通路にする

洗面所を中心にトイレや脱衣所を配置する
廊下は無駄なスペースといっても、現実的に通路がなければ部屋間の移動ができません。
そこで、廊下の変わりに通路の役目を果たしてくれるのが、実は洗面所です。
洗面所に必要なものは、洗面台だけ。洗面台さえあれば、そこは通路であっても洗面所なのです。
つまり、洗面所を家の中心に配置し、洗面所を通路としてトイレや脱衣所やリビングに移動してく間取りがよいでしょう。
無駄な壁面を作らない

洗面所には無駄な壁が無い
無駄な廊下を作らないと同時に、無駄な壁面を作らないという意識も重要です。
壁面には、洗面台や洗濯機を置いたり・ドアを設置したり・タオル掛や引き戸スペースを設置したりなど、すべての壁に意味をもたせることを意識しましょう。
これは、洗面所を通路化するのと同様に、部屋と部屋を廊下を介さずに接続するという意識付けに役立ちます。
(参考)2階リビングにする
実際に我が家では採用していませんが、洗面所・脱衣所別をもっとも簡単に実現できる間取りは2階リビングでしょう。
というのも、私達がお泊り体験をした一条工務店のモデルハウスは2階リビングの間取りで、洗面所と脱衣所が別々になっていました。

モデルハウスの2階リビング間取り
私はそこではじめて洗面所・脱衣所別を体験し、これは便利だと感動して我が家でも実現したい!と思ったのです。
2階リビングの間取りは、リビングと玄関スペースが別々の階になっているため、リビングと水回りを配置する2階の間取りに余裕が生まれます。
また、マンションのようにリビングを中心に廊下なしで洗面所や居室に接続するケースがほとんどであるため、坪数の少ない家でも洗面所・脱衣所別を実現しやすいでしょう。
しかし、2階リビングには大型家電の搬入が難しかったり、毎日の買い物を2階に持ち上がるのが辛かったりと、さまざまなデメリットもあります。

間取りを検討するなら無料間取り作成サービスを利用しよう
一条工務店で設計する際、設計士からいくつかの間取りを提案されましたが、洗面所と脱衣所が別々になっているものは一つもありませんでした。
そもそも需要が少ないのかも知れませんが、SNSなどで情報収集して、なんとか洗面所・脱衣所別を実現したいと思っている人は多いハズ。
延床面積30坪の広くない家でも、間取りを工夫すれば十分に実現可能であるとわかっていただけたかと思います。
このような理想を叶える間取りを実現したいなら、間取りは設計士任せにせず、必ず自分で作るようにしましょう。
設計士はプロとはいえ、本来の役目は耐震性や換気性能の設計であって、間取りのプロではないのです。
とはいえ、全くの素人が一から間取りをつくるのは中々難しいものがあります。
まずは「タウンライフ家造りの間取り無料作成」を利用して、希望を盛り込んだ間取りを作ってもらうことをおすすめします。

私がExcelで作成した間取り案
自分で間取りを作るにしても、ベースとなるたたき台があるのと無いのでは、条件が全く異なるからです。
タウンライフは一条工務店を含む多くのハウスメーカーや工務店が登録しており、自分の希望にあった業者を探せるサービスです。
一括見積もりや一括間取り依頼が可能で、見積もりや間取り依頼だけなら料金は一切かかりません。
私も、まずタウンライフで一括間取り作成を行い、上がってきたそれぞれの間取りを妻とあーだこーだ言いながら理想の間取りへ仕上げていきました。
そして最終的に、自分たちの希望に一番マッチしていた一条工務店に決めて、理想的な間取りの家を建てられたのです。
家は3軒建てないと満足しないという言葉がありますが、それはこういった便利なサービスや情報収集ができなかった時代の話でしょう。
現代では、無料でも利用可能な便利な間取り作成サービスや、SNSによる体験談や情報収集によって、理想を叶える1軒目は十分に実現可能ですよ。
単純に間取りを見比べてあーだこーだ言うだけでも結構楽しいで、ぜひやってみてください笑
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